
RICA連鎖体系のRelationshipとInvolvementについて考えを進めてきました。
今回は、その続きになりますが、Commitment(納得、責任、献身など)について、
見ていきたいと思います。
そもそも、コミットメントという概念は、もともと日本語には無いので、
色々な和訳がされますが、
組織や企業においては「責任のある約束」という意味で使われることが多いようです。
RICA連鎖体系の中では、
Relationshipでお互いの信頼を高め、Involvementでメンバーを巻き込めたら、
その後で、Commitmentの段階に入ります。
つまり、お互いに一緒に「やる!」「やろう!」という決意とともに、
合意と納得を取り付けるのです。
この段階では、既に信頼関係が強くなっている為、
多少の意見の食い違いがあっても、
仲間と出した結論に納得するという面があります。
逆に最初の段階がうまく行っていないと、
このコミットメントの段階も上手く行かないということでしょう。
合意のための話し合いのポイント
さてさて、「信頼」「巻き込み」と続いて、
ようやく合意形成というところまで来ましたが、
その際に大切なのは、やっぱり「話し合い」ですよね。
一般的には目標や実行案、計画なんかを調整しながらやっていくと思いますが、
その際に大事なポイントを次に紹介します。
1.自分の考えを明確に持つこと
2.相手の考えを聞く(聞きながらメモする)
3.相手の考えの不明な点は質問する
4.相手の質問には正しく答える
5.お互いの考えが一致している点を確認する
6.お互いの考えが不一致のものについて、相手の理由を訊く
7.自分または相手の考えが修正できるかを確認する
8.考えが不一致のものについては、どんな条件が必要かを聞く
9.条件を受け入れることによって、お互いの考えが一致するなら、それを確認する
10.受け入れることが出来ない時は、その旨を伝え、双方とも不一致であることを確認する
11.不一致の点について、あらためて次の機会に話し合うことにし、それまでに、どうしたら双方が一致できるか、条件の検討を進めておく
12.全体を通して、お互いの考えの一致、不一致を確認して最終合意する
一通りこれらのことを実行できれば、ほぼ間違いなく合意形成に至るはずです。
また、話し合いの過程で、感情的になったり、
考えの不一致で話し合いが行き詰りになったと感じた時は、
無理にすすめないで、一時中断するのがおススメです。
そして、そうならないように、
お互いにソフトタッチな会話でCommitmentを実現しましょう!
特に昨今は、新型コロナでリモートワークが増えており、
話し合いやコミュニケーションの場がオンラインということも多いと思います。
普段なら相手の表情や感情もくみ取った話し合いができていたのが、
リモートだと、うなずいていても実際は何を思っているのかが、
分かりづらくなっています。
だからこそ、上記のようなポイントをしっかり確認するのが大切ですね。
では、最後のActionについてはまた次回にいたします。