「あ~あれ持ってくるの忘れた~」

「あれ?これ置き場所が違うんじゃない?」

チェックし忘れたがために発生するうっかりやミス。

人間ですから、なかなか難しい問題です。

そこで、これらを防ぐために利用するのが「チェックリスト」なんですが、

今回はどこでも利用されている「チェックリスト(法)」について、

あらためて、考えてみます。

 

多くの職場では、仕事のモレをなくしたり、

注意喚起したり、判断をしたりするために、

チェックリストが用いられています。

皆さんの職場でも、チェックリストを利用しながら仕事を進めているケースも

少なからずあると思います。

では、このチェックリストとは、いったい何のために使用されているのでしょうか。

あらためて聞かれると、明確には答えにくいものです。

ここで、チェックリストについて考えてみましょう。

 

チェックリスト(法)とは?

チェックリスト法とは、

「仕事や点検などに手落ちのないようにするために、

いくつかの必要な項目をリストアップし、

それに従って進める方法です。」

つまり、うっかりやミスなどを事前に防止するのが、

チェックリストの役目であり、目的といえます。

 

どんな時に使うか

それでは、チェックリストはどのような時に使われるのでしょうか。

チェックリストを使ってチェックをする場合には、

何をチェックするのか=(その対象)と、

いつチェックするのか=(その時期・時間)を明確にします。

 

対 象:「もの」と「行為」

何をチェックするのかの対象は、2種類に分けられます。

①あらかじめ用意しておかなければならない品物や用具・道具など。

例えば、工具類や材料などが準備されているか、そのものをチェックします。

②実施しなければならない、作業や行為そのもの。

つまり、「〇〇をしたか?」という行為自体をチェックします。

このように「もの」をチェックする場合と、

「行為そのもの」をチェックする場合の二種類です。

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いつ行われる(使う)のか

また、チェックリストによるチェックがいつ行われるのかを考えると、

次の3つになります。

時 期:事前、中間、事後

①事前チェック・・・仕事を始める前にチェック

②中間チェック・・・仕事の合間にチェック

③事後チェック・・・仕事が終わった時にチェック

 

このように、チェックリストを使ってチェックする場合、

「何を」チェックするのか、

「いつ」チェックするのかを

あらかじめハッキリさせておくことが大切です。

また、それに付随して、「誰が」チェックするのかをを決めておくことも大切です。

 

チェックリストの作り方

チェックリストは、それぞれの仕事内容に応じて、

すべて手作りで作る必要があります。

つまり、市販されていて何にでも使えるようなチェックリストはありません(笑)

 

それでは、チェックリストの作り方について見ていきましょう。

手順1 目的をはっきりさせる

チェック項目について、どのような効果を期待するのかを、はっきりさせましょう。

手順2 事前準備

チェック項目は、その仕事に関わるメンバー全員が納得するもので、

具体的でなければダメです。

仕事の進め方や、手順、その他上司からの依頼事項などがあれば、

事前にそろえておきます。

手順3 問題を出させる

チェックする時は、仕事にヌケやモレがないようにしなければ、

よいチェックリストになりません。

メンバー全員で、現状の問題と予想される問題をメモ用紙などに書き出していきます。

例:書類保管上の問題を考える

・書類が保管されているかどうかわからない
・どのファイルにとじられているかわからない書類がある
・必要なファイルがない場合がある
・誰が持ち出したか分からない など

手順4 問題の整理

手順3で出された問題を整理したり、層別をして分類したりしてまとめます。

手順5 問題の原因と対策を考える

整理された問題がなぜ起こるのか、どうすれば起きないか、

問題を防止するポイントをみんなで考えます。

手順6 対策の整理

一つの問題に、多くの対策が出たら、分類、整理します。

手順7 チェック項目の決定

整理された項目をもとに、下記を意識しながらチェック項目を決めます。

・「こうすれば問題の発生を防止できる」という目線でチェック項目を選ぶ
・チェック項目1つには、1件の内容にする
・具体的な表現にする
・項目に落ちがあれば追加する。

手順8 チェック順序の決定

チェックする項目が決まったら、

関連性をもつ項目をまとめたり、巡回順にならべたりして、

チェックの順序を決めます。

手順9 チェックリスト表をつくる

決めたチェック項目と順序などを表にします。

 

さて、このようにチェックリスト一つとってみても、

目的やその使い方や作り方など色々な創意工夫ができますね。

皆さんも、最近どうも仕事のヌケモレが増えたなぁ・・・と思った時には

「これならヌケ・モレもなくてバッチリだ!」

というチェックリストを、

あらためて職場の仲間で作ってみてはいかがでしょうか。