「ありがとう」を発するリーダーシップ

コラム

4月に向けて、リーダーシップ研修の設計依頼が多くなっています。
ただ、「誰が対象なのか」「どのような場面でリーダーシップの発揮を期待しているのか」など
によって、研修の内容は大きく変わります。
加えて、リーダーシップの考え方も変化しており、変革型やサーバント、セルフリーダーシップなど、様々な手法が生まれています。

そのような中、必ず私がリーダーシップ研修に組み込んでいる内容があります。
それは、「ありがとうを発する」です。

山本五十六の名言に次のようなものがあります。

「やって見せ 説いて聞かせて やらせてみ ほめてやらねば 人は動かぬ」

「話し合い 耳を傾け 承認し 任せてやらねば 人は育たず」

「やっている 姿を感謝で見守って 信頼せねば 人は実らず」

私はこの言葉を最初に聞いたとき、なるほどと思ったのですが、
「感謝で見守って」という部分だけイメージができませんでした。

それは、部下育成の視点のみでこの言葉を読んでいたからです。

ただ、リーダーシップの視点だと、この意味が分かります。
部下はチームメンバーの一員です。
そのメンバーが目的達成のために自主的に動くことに対し、
「ありがとう」と想うのは当たりまえのこと。

そして、その気持ちが部下のさらなる成長へのモチベーションに
つながるということ。

最近になってようやくわかりました。

(気づくのが遅い!とは自分でも思いますが・・・)
ただ、「見守る」だけでなく、「言葉で伝える」ことが
今の時代には求められていると思います。

「ありがとう」という言葉。

私も常に「ありがとう」を発するように心がけていますが、
なかなか口にするのが難しいもの。
なぜが、人に親切にされると「すみません」と言ってしまいます・・・

精神論と言われてしまうかもしれませんが、
自ら「ありがとう」を発生ない人は、他から「ありがとう」を受け取れない
そう考えています。

自分は感謝しない。でも、周りは自分に感謝しろ!
それは、傲慢というもの。

そして、大切なこと。
「ありがとう」は相手を幸せにする言葉だということ。
気持ちを高くする言葉だということ。

リーダーシップ論に「ありがとうを発する」という内容を
含めているケースは多くないと思います。

ただ、リーダーシップを発揮されている方は周囲に対して
「ありがとう」を発しているのではないでしょうか。

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