小集団活動の活性度

1.活性度把握のしかた

 自分の社(所・工場)の、あるいは各部門の小集団活動は活発といえるのかどうか、世間の平均水準にくらべ、高いほうなのか低いほうなのか、

この活動のあるべき姿から見るとどんな評価をうけることになるのか、幹部や管理者、事務局、推進担当者、リーダーなどの人びとにとって、

関心の深い問題である。

 とくに自分の属している部門が、他部門にくらべ、活動の質や量の面で良いのか、悪いのかに関心をはらう人は多い。

 これを判断するには、各職場の活性度調査を行って評価していくやり方がある。

 職場の小集団活動の活性度の評価の方法については、いろいろ発表されているが、一般につぎの諸項目を調べ、それを世間の平均的水準値との比較、

あるいは自社で期待する値との比較によって評価していく方法が用いられている。

  ①提案件数の数値化またはその推移
  ②ミーティング時間(時間・回数)の数値またはその推移
  ③目標(テーマ)の達成件数の数値とその推移
  ④高い評価をうけた活動の割合とその推移

 このほか、企業全体として活動に熱心で、事務局の管理能力の高いところでは、つぎのようなことも評価要素として取り上げている。


  ⑤活動による経済効果の数値とその推移
  ⑥メンバーの参加意欲のアンケート結果

 

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◆提案活動と小集団活動活性度との関係

提案件数は、小集団活動とは別の制度で運用されており、小集団活動の活性度要因とはなり難い、という人もいる。

なるほど、提案件数の多くは、提案制度に基づく一般改善提案で占められているのが普通である。

一般改善提案とは、社内のことで気づいた改善案は、自分の業務に関係がなくても、なんでもよいから提案するもので、提案件数の大部分は一般に

この提案である。

 それにもかかわらず、提案件数を小集団活動の活性化要因の一つとして位置づけるのは、小集団活動が活発になってくると、グループ目標(テーマ)を

達成するための改善案が増すとともに、改善意欲が向上し、全体の件数を著しく押し上げるためである。

 実際に小集団活動の活発なところは、グループ目標(テーマ)を達成するために出されるグループ提案、個人提案が多いだけでなく、

一般改善提案の件数も多い。提案件数の数字とともに、件数の上昇率が高いかどうかが活性度を評価するポイントである。

 

◆目標達成件数と小集団活動活性度との関係

 年間の目標(テーマ)達成件数が多ければ多いほど活性化している、といえるわけではない。

 やさしい簡単な目標(テーマ)をたくさんやったからといって、決して活発とはいえないからである。

 本腰を入れて、やりがいのある目標(テーマ)に取り組むとすれば、5~6ヵ月、あるいは、それ以上かかることもあるので、内容とのかね合い

で判断すべきである。

 それにも関わらず、目標(テーマ)の達成件数が活性化要因の一つと位置づけられるのは、一般に活発な企業では三件を超えるところも多く、

ある件数の範囲内では、活性度と相関があるからである。

 しかし、あまり多いのも内容に問題があることが多いので、三件を超えたら活動内容との比較で判断する必要がある。

ミーティング時間や、高い評価をうけた活動件数の割合が、活性化要因として取り上げられるのはもちろんである。

 

1.活性度が低い場合の対処のしかた

 データをとり、活性度を調べてみたら、自分のところは他にくらべ劣っているという場合、対処のしかたは当然、その立場によって異なる。

 

 ①リーダーは、自分のグループが悪ければ、その劣っているところを直すために、グループ運営のどこがまずかったかを考え、またメンバーと

話し合って直していけばよい。必要なら上司に相談してアドバイスをうける、ということでよい。

 ②管理者の場合は、部下の各グループが不活発というのは、上司としての支援・指導に欠ける、ということであるから 「上司として自分の役割は

何か、支援活動とはどんなことか」をよく勉強し、よく理解してあたる必要がある。ただ自分の役割や、具体的な支援・指導のしかたがわからないために

放任し、このような結果になることが多いので、事務局と相談し、教材についてアドバイスをうけるとよい。

 ③社(所)内全体の活性度が低い場合、事務局あるいは社(所)推進委員会が対処していかなければならない。一般には事務局が対応する。

全体の活性度が低い場合は、トップ、幹部の理解不足と、これに伴う管理者層の関心不足が、核心的な原因として一般に根を張っているいることが多い。

トップ層や管理者層がよく理解し、自分のなすべきことを知っていれば、全体が低調ということは、まずあり得ないからである。

 上がダメなのを下から働きかけるほど、情けないことはないが、うまく対応していくことが必要である。

 推進委員会で、データをもとによく説明し、適切な講演会や研修を企画するとか、意識を変えるための手段を講ずることが大切である。